MUBI. 24-52。これはファンクだ。ドイツ語がかっこよく聞こえる。ギリシャ語も混じっているのかな。ファティン・アキン、ハズレなし。大いに楽しみました。
主人公のジノス・カザンザキスを演じたギリシャ系ドイツ人のアダム・ブースドゥーコスが脚本に参加したという。トルコ系ドイツ人のアキンの親友なんだそうだ。いろいろなものが、ファンクでご機嫌な音楽でブレンドされて、ほどよく混じっているの。
料理もおもしろいけど、正直それほどゾクゾクはしなかった。けど、やりたいことはわかる。そこのエロスをからめたら、みごとに混じり合ってもりあがるよね。
それから誰も死なないのがよい。グランマザーも棺から生き返るのかと思うくらいで、死んだ感じがしない。みんな生きている。死ぬことはない。美人のマッサージのアンナに、おったっちまったあそこをじっと見られて笑われるシーンは最高。そのアンナに連れられて行ったいかがわしいトルコ風の整体師のいかがわしさもよい。
いかがわしいといえばウド・キア。金持ちの投資家をやるなんてヴァンパイアをやる以上にいかがわしくて怖くてよい。だから競売は笑えるんだよ。ボタンひとつで、声を殺され、獲物を逃してしまって、あせる焦り顔がまたよい。
ラストは、まあ、新しいラブなのね。でも借金はどうすんだというのは、聞きっこなし。