サメの脳に人間のアルツハイマーを治す希望を見出し、実験と研究を続けていたら…
B級サメ映画では取って付けたような設定で導入して、中盤からは設定のことなど置き去りにして好き放題やるということが往々にしてあるが、この作品は設定を貫いており他の安っぽい映画とは違う正統派の作品なのだと実感した。
ニコ動の｢ペニーワイズがおすすめするシリーズ｣や｢エミネムさんが教えてくれるシリーズ｣でたまたま知った作品だったが、正直こんなに素晴らしいとは思わなかった、、(笑)
仲間が次々と食べられる絶望感と、食べられそうで食べられない緊張感がとてもリアルで、観ているこちらが｢いっそのこと楽にしてくれ｣と思ってしまうような見事な展開だった。
研究所での一つの事件が次々と連鎖して…という一連の流れの中での断続的なシナリオだったからこそテンポが良く且つ緊張感が途切れなかったのだろう。
シナリオだけでなく｢死に意味なんてない｣や｢氷は意志を持っているかのように襲ってくる｣など台詞も良かった。
いかにもCGだなというシーンや担架で窓を割るシュールなシーンなど多少の粗はあったが、作品の良さを損なうようなものではなかった。
また、各キャラの役割(職業)がわからず｢お前コックだったのかよ｣といった部分もあったが、海とサメを前にしたらそんな肩書きは些細な問題だった。
シナリオ、サスペンス要素、人が死ぬ迫力など、非常に素晴らしかった。
これまで観てきたサメ映画の中で一番好きだと感じたし、個人的には他のサメ映画とは一線を画していると思う。
未鑑賞の方には是非観てみてほしい。
P.S.
特典映像で俳優が命を危険に晒して実際にサメと泳ぐ姿や、サメ型のロボットを使って撮影する姿を見て、リアリティの追求のために全力で取り組む姿勢に感銘を受けた。
