ひろ

ルクス・エテルナ 永遠の光のひろのレビュー・感想・評価

4.2
ギャスパー・ノエ監督の作品はこれが初めてだった。
予告を見た時『ミッドサマー』と似たような狂気を感じ、カタルシスに導いてくれるのではないかと期待を込めて鑑賞。
結果については後述させてもらうとしよう。


50分強という尺が短いのではないかと心配したが、とんだ杞憂だった。
2画面同時に進行したことに加え、作中の撮影現場のカオスさと光の点滅により映画2〜3本観たあとのように疲れた。

おそらく2画面同時に進行させることで視線の往復および話の内容整理で脳を疲弊させる狙いがあったのだろう。
また、登場人物たちの不安と苛立ちが自分にも伝わってきて、撮影現場を観ているうちにこちらも疲れてきた。

そしてヘイトが最高潮に達したところであの光の点滅がきたらもう、、
そこには長く焦らされて到達したオーガズムのような快感があった。
身をくねらせて悶える女性はエロティックだがどこかユーモラスで、しかしいつの間にかエロティックを超越した美へと昇華し、そしてエンドロール。


断言しよう、これは合法ドラッグだ。
想像以上のカタルシスをもたらしてくれた。
ありがとう、ギャスパー・ノエ監督。

本当に、娯楽映画はつまらないね。
嫌いじゃないけど、こんな作品と出逢ってしまったらもう。。
ひろ

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