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Fukushima 50のdarumaのレビュー・感想・評価

Fukushima 50(2019年製作の映画)
3.8
冒頭が凄かった…やっぱり波の映像は怖い。演者さんが豪華。佐藤浩市さんは本当にこういうのが似合うなぁ…中村ゆりさんも。吉岡秀隆さんや緒形直人さんも鉄板すぎる。あと悪役キャラ二人!(篠井英介さん←本店、佐野史郎さん)個人的に平田満さん&萩原聖人さんがヴィレヴァン組で胸アツ。

どうしても太陽の蓋と比べてしまう。まさに真逆な感じだけど、ああ同じ台詞!って思う部分は実話だろうな…先に見た物の印象は強くなりやすい。そして立ち位置も真逆なので、同じ出来事なのに視点を変えるとこうも違って見えるのかと思い知らされた。どちらも悪意はないだろうけど、複雑。(そこがメディアの恐ろしさ。どちらもプロパガンダに感じてしまう。でもそういう事があったという事実を知らせるのは大事だし、それ以上に踏み込んで知りたければ(疑問を感じるのであれば)自分自身で調べたりすればよい訳で、やはりあくまでも導入としての役割なのかな。だからどちらも完全に鵜呑みにするのは違うかなと個人的には思う)

全くの余談だけど、やっぱりこういう作品は出演する事に一定の躊躇があるのかなぁ…演者さんの事務所が凄く偏っている感じがした(それは太陽の蓋でも思った)偏っているというか逆にバラけている?大手は入らないんだな…という感じ(逆に大手にはこういう演技派の人が少ないとも言える)

タイトルが「海外メディアにFukushima50と呼ばれた」というのが、なんとも皮肉で象徴していると思う。(メディア報道の仕方が…この呼び名になる前に日本の報道では取り上げた事があったのか、気になってしまった。震災および事故について、当時の海外での報道と日本国内での報道の差について目にした事があったので)

どちらの作品についても、共通するのは「誇り」。
原発を誘致する背景はいろいろあると思うけれど(本当はそこも込みで観たいけれど。それがより真実だと思うから)、働く現場の人をクローズアップするのは素晴らしい。
目に見えての怖さが本当にはわからない事だけに、伝えるのは大事だと思った。
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