ぶりりん

ホテル・ムンバイのぶりりんのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
3.7
映画の都ムンバイ、憧れのタージマハルホテルで起きたこの事件に当時とてもショックを受けた。
911でテロは遠いアラブやアフリカの出来事ではないと思い知った2000年代。後にインド、パキスタンでも続発し、ムンバイのテロは犠牲者に欧米人が多く含まれていた事で世界的にも大きな注目を浴びた。

映画ではテロリストがどこから来たのか、要求は何なのか何もわからないまま、ただ無残に人が殺される。何のために、誰に指示されているのかわからないまま聖戦と称して若者たちが殺戮を続ける。
もちろん信じる神の為の戦いなのだ。正義は彼らの信仰の中に。そして家族の為、貧しさから抜け出すすべがテロなのだ。

イラク戦争が終結した2010年代にはシリアで内戦が起こり、そこがイスラム過激派の大きな拠点となった。その後もテロリズムは収まることなくヨーロッパ、アジアに広がっている。今香港で起きている暴動が内戦へテロへと発展しない保証はない。

何の邪心もなく純粋に破壊し人を殺す彼らをどうやって止められる?映画を観ながらそんな事を考え胸が詰まってしまった。
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