究極の愛とタブー
朝ドラで二階堂ふみを知った人や、原作を知らない人には衝撃を受ける内容だったかもしれない。
悪の教典あたりから彼女を知った私も多少なりとも驚いたが、彼女はだらしない姿すら美しく、
ミューズとしてはぴったりの存在だった。
原作はかなり昔に書かれた作品ではあるけど、時代設定は不明。
そしてこの映画の設定年代も不明だが、ノートPCを使用しているあたりから考えて現代だろう。
しかし、重要な小物は原作どおりで、内容的にもかなり原作に近くなっていたのではないか。
主人公の美倉は、サングラスをかけた姿がアイコンンになっており、逆にかけてない姿こそが内面を含め、彼の本当の姿だと思わせる。
ぱるぼらに会ってから自分の本当の姿、本当に執筆したかったものが沸き出し、周りからは堕落し落ちて行くようにしか見えないが、彼自身は今までにない満ち足りた気持ちと、幸せを掴んだのではないか。
終盤で生きる屍となった彼が、ぱるぼらに犯すタブーは愛するがため。
究極の愛の形はそれぞれ違うけど、時にそれはタブーと背中合わせなのだろう。
