このレビューはネタバレを含みます
生きてるくせに、死んでんじゃねえよ。
監督の前作同様「無気力な子どもたち」を描いた作品。
冒頭からがっちり心を掴まれ、「これはめちゃくちゃ好きな映画になるぞ…!」という予感がした。見たこともない斬新なカットにテンポのいい無機質な会話(中学生とは思えない語彙や知識は少し気になったけど)。ただ、それらは前作のような短編だからこそ最大限に楽しめるのだと思った。長編なので中盤からカットの新奇性や会話のテンポにも慣れてくる。そうすると脳が「それら以外のもの」を欲し始めるけど何もない。もちろんそれらのパワーが圧倒的なので画面に引き込まれるは引き込まれるけど、何か物足りない。何より、RPGゲーム的な演出なのにストーリーに冒険感があまりない。それぞれの家を回って(ここが無駄に長い)ホテルで一泊して金がねえなーってときに偶然ホームレスのバンドに出会って自分たちもデビュー。解散後はあやふやだけどトラックを強奪して両親の事故現場へ。…もっと冒険してくれえ!!でもMVは本当に最高だった。
そして、エンドロール後のヒカリのカット。あれは夢オチということ?そうではないと信じたいけど、もし夢オチなら💩👎🖕スコア1レベル。そもそも映画の時点で虚構なのにその中で観せられたことすら虚構にする夢オチにする意味がわからない。それに、この作品に関してはブラックな性質があるんだから夢オチだとしたらそれは逃げだしめちゃくちゃダサい。リトルゾンビーズにも「ダサ」「ダサ」「ダサ」「ダサ」って言われるぞ。
エモいって古っ、より
生きたさがすげー、がベスト台詞でしょ。