ブタブタ

人間失格 太宰治と3人の女たちのブタブタのレビュー・感想・評価

3.0
Netflixで再見。
何かの切っ掛けでそのアーティストが嫌いになったり好きになったりするボンクラ何ですがモニタリングってテレビ番組でコロナ禍により成人式が出来なくなった新成人の為に綾野剛氏と一緒に蜷川実花さんが写真撮って一生の一度の思い出を~ってのをやってていい人だな~とファンになりました(主体性なし)
なので書き直し。
でも幾ら他のジャンルで才能あるアーティストであったとしてもイコール映画撮れる訳では無いと思う。
世界的写真家芸術家のシンディ・シャーマン唯一の映画『オフィスキラー』もてんでダメだったし。
しかし見直したものの小栗旬に全く興味が無いので見てて苦しい。
辛い。
好きとか嫌いとかカッコイイか悪いか役者としてどうこうでなく小栗旬そのものに興味が持てない。
何も感じない。
太宰治って面白エピソードに事欠かない人だからこういうのは全然初めからアプローチが違うから面白くないのは当然の結果。
太宰治って「芥川賞絶対欲しいマン」で芥川賞にかける思いを切々と綴った手紙を審査員に送るも貰えない。
「私をお見捨てになるのか!死ねと仰るのか!いやもう死ぬ!死んじゃう!」(本当に死んじゃった)と嫌がらせみたいな手紙書いても貰えず、次の手紙は「もういいからくれ。1回くれ。話はそれからだ」とか(ご存知の通り結局芥川賞は貰えず)
中原中也は酔っ払うと近所の太宰治の家に来て外から「ばーかばーか!」って叫ぶという低次元な嫌がらせをしたとか、兎に角アホな話しがいっぱいなのでそういう映画が見たいです。
高良健吾の三島由紀夫先生はこれ迄での『MISHIMA』の緒形拳『三島由紀夫と若者たち』のARATAと比べて当然ながら一番カッコイイ。
三島先生も納得なのでは。
ただ惜しむらくは着物来てるので誰だかわかんない。
高良健吾にしか見えない。
もういっその事三島由紀夫をやるならいつも褌一丁でボディビルのポージングしながら登場するとか、あの「楯の会」の派手な制服来て「太宰君!君の小説は嫌いだー!」っていきなり日本刀で斬り掛かってくるとか、そしてすぐ切腹して果てるとか(次の場面では生き返ってる)その位やって欲しい。
藤原竜也の坂口安吾はかっこよかったけど、贅沢を言えば中原中也をやって欲しかった。
同じく蜷川実花の『ダイナー』(未見)とこの『人間失格』を二つ合わせて「文豪が集まる料亭で太宰治、坂口安吾、三島由紀夫、中原中也、江戸川乱歩、夢野久作(その他諸々)が殺し合う」って映画だったら5億点映画だったのに。
悪口は以上。
なんと言っても映像が綺麗。
照明により建物がグリーンだったり室内がピンクだったり咲き乱れる花や舞い散る花弁。
窓の外がブルーだったり紫だったり非現実的空間を作り上げる事に特化してるのは映像作家として凄いなーと。
ただ話しも何もかも映画としては全然面白くないけど。
先日《蜷川実花展》を見に行ったんですが圧巻は有名人・芸能人を撮った人物写真の数々。
綺麗なのは勿論その人が放つオーラみたいな物が周りに配置された花やオブジェ、人工的空間を介してその人も輝いてるみたいな。
なので映画はもう蜷川実花写真が動いてる以上の価値は何にもない。
あとエリカ様さん復活はまだだろうか。
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