そう結局ピクサーもディズニーに

ジョジョ・ラビットのそう結局ピクサーもディズニーにのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.2
2020年 18本目

扱う題材に似つかず、とても優しい映画。
もちろん、辛いエピソードや痛ましい描写も。それでも悲しみだけに覆われない人々が素敵でした。
なにより母親役のスカヨハが、母として、人間として、劣勢に生きる女性として、素晴らしかった。

登場人物たちがついた数々の「嘘」。
それらには一つ残らず優しさが充満していて、
自分ためについた「嘘」など一つも無い。

(空想上の)ヒトラーと友達の主人公ジョジョ。
心優しくもナチスの忠誠心は人一倍。
ジョジョにはユダヤ人迫害の精神が心に根付いている。何も知らないから。

無知は罪。この時代においてこれを無知と呼べるのか、罪と呼べるのかは分かりません。
家で匿うユダヤ人の少女への心変わりと、ジョジョの男としての成長が光る。

大事なのは悲しみに覆われないこと。
胸を張って、帽子を被って、靴紐結んで、外に飛び出す勇気があるかどうか。