『この国の民主主義は形だけでいいんだ』
これがただのフィクション・ジャーナリズム作品であれば
普通止まりの作品だと思うけど
実際にあった時事ネタをうまく取り入れているという点において
時代性がうまく昇華されており
素晴らしいということは間違いない。
特に
女性ジャーナリストの顔出しでの性被害告発という
パワハラ・セクハラという民事的な問題だけでなく
実際に最近あった森本学園問題をメタファーとして
政治的汚職問題を
しかも、火中の安倍さん在任中にこれに切り込んでいる点は
圧倒的に評価にすべき。
さらに、当然のように
都合の悪い情報を操作するための組織があり
捏造された情報が
すごい勢いで「いいね」「リツイート」により拡散し
ネットリテラシーのない市民がそれを鵜呑みにして
あっという間に被害者を加害者にしたてる。
amazonがレビューでそれをやってるんだから
政府がやっていないといいきることの方がよっぽど難しい。
むしろ、それを代行する業者があるくらいだし。
ラスト
松坂桃李はなんて言ったのかな。
あの流れ、あの表情なら
やっぱり「ごめん」だったのかな。
救われないな〜。。。
◆クレジット
一度鎮火した政治ネタって
触れてはいけないような風潮があるけど
安部さんが現役の時代に
このネタを作品として扱う勇気というは
かなり意欲的でないと難しかったと思うし
監督だけでなく
出演者達もそれなりのリスクがあったはず。
・吉岡エリカ:シム・ウンギョン
新聞記者。父の死を追って、同じ記者に。
日本語にも挑戦してるし演技も凄いし
ウンギョンでなければこの映画ではないというのもわかった上で
こういう日本の社会派映画であるからこそ
日本人が主人公であってほしかったかもなとい考えがチラつく。
・杉原拓海:松坂桃李
内閣情報調査室職員。業務に葛藤。
やはり最近の桃李はいいよね!
・杉原奈津美:本田翼
拓海の嫁。
家に帰ったらばっさーがいるって天国かな?
◆おまけ
(前置き)
※これは僕の超偏見ですのであしからずw
個人的に
・レコード大賞
・日本アカデミー賞
この二つは
日本の主要な受賞式で
まったく無意味で茶番だと思っていたけど
この作品が日本アカデミー賞とったことには
少しだけ見直した。