ハレルヤ

轢き逃げ -最高の最悪な日-のハレルヤのレビュー・感想・評価

3.6
結婚式を間近に控えたエリート会社員の秀一。友人と共に車で急いでいたところ、女性を轢いてしまう。この事故を通じて加害者側とその周囲の人間。警察側、被害者遺族側の目線で描かれる物語。

水谷豊が出演と監督を兼ねた作品。全編ほぼ神戸で撮影された事で、地元の僕としてはかなり興味深かったです。

まぁ正直言って前半はかなり良かったのに、後半が相当雑。テーマは面白いのに勿体無いなぁという感想でした。

冒頭で事故を起こして動揺する秀一。これで積み上げてきたもの全て失う恐怖に苛まれていると、助手席に乗っている友人の輝から「誰も見ていない」という悪魔の囁きに乗ってしまい、そのまま走り去ってしまう。

その後事故が報道されて、捕まるかもしれないという底知れぬ不安に襲われて、気が気でない毎日を送る事になる。いつもの日常が一瞬で引っくり返り、罪の意識に苦しむ一般人の心情が伝わってくるようで、このあたりの描写は個人的に良かったと思います。

突然前触れなく愛する娘を失った事で、現実を受け止めきれない両親。水谷豊と檀ふみが両親を演じ、出来るだけ気持ちを抑えようとしても、時折抑えきれない悲しみが押し寄せてくる姿は胸に迫りました。

そんな様々な人間模様が描かれる前半は食い入るように見ていましたが、後半の展開が残念。偶然に頼り過ぎだし、あの登場人物の豹変っぷりも唐突だったし、違和感あり過ぎで興冷め。そんな無理矢理な展開用意しなくても、前半の流れを全編に渡って深く掘り下げた方がよっぽど良い映画になれた気がします。

悪くはないけど、最終的に主題がブレ過ぎ。もっと貫いてほしかったですね。神戸大橋や元町の中華街、アジュール舞子など地元が多くピックアップされていたので、点数は少しおまけです。
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