イギーポッポ

行き止まりの世界に生まれてのイギーポッポのレビュー・感想・評価

3.7
これは切ない。貧困の連鎖というか、抜けられない構造的な社会の歪みが、何の罪もない子供達に全部のし掛かる。こうならざるを得ない、こう成長せざるを得ない。明日のない未来に希望のない街の、手口のない一方通行の街に生きる少年達の、その少年本人によるドキュメンタリー。
リアルスタンドバイミーというか、少年達は少年達同士でお互いの居場所を作り、認め合い傷を癒し、お互いを尊重しあい大人にかけられた呪いを解く。いつしか大人になっていく。
で、ハッピーエンドじゃないのが街の現実。辛い。でもだがら尊い。
過去は変えられないので、自分を見つめて進むしかない。クソみたいな人生でも。

友達とスケボーがあったから、この歳まで生きることが出来た。幸せな瞬間もあったさ。と考えるのはうしろむきな感想かな。