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スウィング・キッズのsheのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
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この作品はやっぱり映画館で。

メインビジュアルのイメージなんて吹っ飛んでしまう重量感ある戦争映画だった。
前半のコミカルなテンポは楽しく笑ってたりもしたけれど、後半の展開はただただ泣いてしまうよ…

映画館を出たあとの街が夢みたいに感じる。

タップダンスの響く音と、
彼らが大切に履いていたダンスシューズのことが頭の中でぐるぐるする。

あと、主人公のロ・ギスがアメリカ兵に「うらやましい。」と言っていた言葉も。
国があって、家があって、家族がいる。
そして、踊ることができる。

彼らが踊ることで得たものは消えない。

言葉が分からなくても、ルーツが違っても、好きなものを大切にする気持ちがあれば人は心を通わすことができるというのはこの映画の中の希望だ。けれど、やはりジャクソンの最後の手のカットは観ていて辛い。

暴力や国籍の違いで苦しむ個人の姿は見たくないからこそ、過去を知ろうとすることは不可欠だと思った。
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