Ayu

黒い司法 0%からの奇跡のAyuのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
3.5
アカデミー賞でドラマ的な展開の連続に驚きまくったあと、マイケル・B・ジョーダンもブリー・ラーソンも好きだし、『ショート・ターム』からデスティン・ダニエル・クレットン監督のファンなので期待してた本作を一足早く試写会で鑑賞。

実話に基づいた法廷ドラマをベースに死刑制度や不当な判決などについてしっかりと語った意義のある作品。もっと前の時代の話かと思ったら1987-1993年と比較的現代に近い話で驚愕。マイケル・B・ジョーダン演じるハーバード卒ながら貧しい人々に正義を、という信念を持った黒人弁護士を始め殺人の冤罪で死刑を科せられた原告役のジェイミー・フォックスや残酷な真実を柔らかく演じた死刑囚ハーブ役のロブ・モーガンなどキャストの熱演が光る。特に中盤のハーブのシークエンスは涙なくしては観られない(あまりの理不尽さと悲しさに自分でもびっくりするくらい涙が出た)

アシスタント役のブリー・ラーソンの役はブリー・ラーソンでなくても良いくらいの出番とインパクトだったけど、マクミリアンを演じたジェイミー・フォックスや証人のマイヤーズを演じたティム・ブレイク・ネルソンの本人への寄せっぷりなどエンドロールで語られる事実を含めエンタメ具合と考えさせられる塩梅がちょうど良くて136分もそこまで長く感じなかった。一般受けする題材とキャストではないかもしれないけど、多くの人に観て欲しい一作。
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