景

21ブリッジの景のネタバレレビュー・内容・結末

21ブリッジ(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

古い映画のような作風でストーリーは先も読めるけど、それでも安定した面白さがあって楽しめました。定番シーンを集めたような作りもいいよね。あちこちに配置されている銃撃戦も熱い。ただ、タイトルにするくらいなんだから封鎖シーンはもっと派手に見せてくれてもよかったかなとは思う。

デイビスのキャラクターも個性があるわけではないけど、チャドウィック・ボーズマンが演じるとハマるし、所作やアクションの一つ一つが絵になる。彼はスターだったのだと改めて実感した。あと小悪党として描かれていたマイケルとレイもいい加減な描かれ方はされてないし、キャラクターがきちんと立ってて良かった。

しかし署長役がJ・K・シモンズなのもあって警察が裏で絡んでるんだろうなとは思ってたけど(最初のマイケルとレイがコカインを盗むところで警察が登場した時は、あまりに唐突だったので私が見逃したのかと思って見返したものな)、フランキーまでそうだったとは思わなかったので地下鉄でマイケルが殺された時はすんげえびっくりした。それまでの警察の強盗犯への殺意がストレートすぎてちょっと笑ってしまうくらいだったけど、フランキーがマイケルをパトカーで轢き殺そうとするところなんて今思えば露骨なほどに殺す気まんまんだったなと……。いやもうまったく気づかなかんだわ。

マッケナが訴えるニューヨークの警官の内情にもぐっと来るところはあるんだけど、それでも麻薬のせいで自分の父親は殺されたのだと跳ね除けるデイビスが良かった。逃げるマイケルをデイビスが追うシーンは地下鉄のところも含めてどれもいい。私はやっぱり走るシーンが好きなんだと実感する。
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