景

ラストナイト・イン・ソーホーの景のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

途中までは面白かった。音楽の使い方は相変わらずいいし、シーツを広げてエリーが夢の中へと入る最初のシーンには引き込まれたし、鏡を使った演出も『鏡の国のアリス』を連想させてワクワクした。エリーとサンディが交互に入れ替わるダンスも楽しい。同時に煌びやかな60年代カルチャーの裏の性差別をストレートに描いているけど、冒頭のタクシー運転手とのやり取りが一番怖いシーンだったな。

が、サンディが血塗れになり、顔のない男たちの亡霊が出てからは失速した感が。エリーが亡霊を見てしまう→逃げる、という展開の繰り返しばかりでちょっとだれてしまった。無条件でエリーに寄り添ってくれるジョンも謎で、彼がエリーを助けようとするたびに話に没入できなくなっていく。クライマックスも本性を露わにしたコリンズに襲われたり、コリンズに殺された亡霊がエリーに助けを求めたりと、ちょっとついていけない展開の連続でピンと来なかったな。エドガー・ライト監督作ということで期待していただけに残念でした。
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