ビーチに始まり、再びビーチに行き着く構成と絶景ビジュアルに打ちのめされた。美の再構築を求めたダンスレッスンでのスロー使いや、母と子の〝絶句〟の一コマもまた印象深いものである。これらの光景は観終わった今でも目に焼き付いて離れない。更に加えられた〝独特な空気〟（日本のオタク文化や風変りな選曲）は監督ならではの味である。
それにしてもこの娘は歴代上位に食い込むレベルのクズではなかろうか、、そこに行き着くには、それなりの理由があるんだろうけど、そこに触れた描写が出てこない以上、観る側に同情の余地はない。
ヴィオレタに委ねられた究極の二択は、どちらに転ぼうと残酷でしかないのだが、「これで良かった、、」と思えてしまう事が異常である。（むしろ賞賛したくなった！）
「マジックガール」に続いてエゲツない印象が残るものの、ターゲットが〝幼い少女〟じゃないだけマシかも知れない。絶望でありながらも、それを上回る情景の美しさが胸に残った。
