明石です

ジュディット・ホテルの明石ですのレビュー・感想・評価

ジュディット・ホテル(2018年製作の映画)
4.8
山中にぽつりと佇むお城のような外観のホテル。そこに宿泊者として集まったのは皆、自殺志願者。睡眠薬を服用し眠っている間に、お好みの方法で殺してくれるという、、なんだか寓話を思わせるお話に、絵本みたいに美しいジュディットホテルの外観。これを画面一杯に映した序盤のカットから素敵すぎてため息よ、、

そしてセンスに全振りした不思議な国のアリスばりに不思議なメイドの服装に目を引かれ、非現実的な世界観の中に唐突に現れるタグ付けされた猟銃やチェーンソー等の器具、、何のためのものかと思い見ていると、宿泊者がタグの番号を指定し、眠っている間に自分を殺してもらう道具を選ぶという最高すぎな展開に。

ただ一点、『未来世紀ブラジル』を模したような原色強めのぐちゃぐちゃな食べ物は私的にはちょっと無理でした笑。食べ物で遊んだり、個性を出そうとしたりするのは安易だなと思う。作品を貫く世界観の時点で十分突き抜けているので、そこは普通に目玉焼きとかをごろっと出された方が考えさせられる。もちろんその点以外は全く文句ナシで、映像はどこまでも美しく扱われてるテーマはどこまでも硬質。「飛べるって言っただろ?」という台詞が頭の中をぐるぐる回ってる。
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