一般社会に適応することができない厭世家の男(吾桐芳雄)が、悶々とした男子高校生を服従させながら、レイプ犯罪を繰り返していく。アンモラリストの生態を見世物的に描写している、日活ロマンポルノ。プロダクション鷹製作。
勤務先を解雇されたばかりの傲岸不遜な男をフィーチャーしながら、その周辺の下半身劇場を描いていく作風。主人公が原田芳雄のパチモノのような芝居をするため、彼を目で追っているだけで、珍妙な面白味を覚えることができる。
中盤に入ると、主人公に感化された男子高校生がアンモラリズムを継承。童貞力がマックス・ボルテージに達して、脳みそがバーストしたときのハチャメチャぶりが面白く、父の再婚相手(章文栄)に対する、かぶりつき演技に笑いが止まらなくなる。
当時のポルノ・ショップやダッチワイフが登場するため、資料的価値を楽しむことが可能。レイプ被害者を演じる女優陣の演技力もまた素晴らしい。