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シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢のメグのレビュー・感想・評価

3.7
人生に疲れた中年男たちが、市営プールの
“男子シンクロ・スイミング教室”で出会う。
家族から軽蔑され、嫌味を言われる日常をなんとか
打破したいと思っていたベルトランはチーム入りを決意
悩めるおっちゃんたちが目標に向かって頑張るのだ。
冒頭の「丸は四角に入らない、逆もまたしかり」っていう
ナレーションとその言葉を映像化したような不思議な画面。
ちょっと、何言ってるのかわからないww
でもこの感じ、「アメリ」に似ていて決して嫌いではない。
もともとはスエーデンの男子シンクロチームがモデルの実話らしい。
シンクロっていうぐらいだからなんといっても大切なのは
同調整なんだと思うんだけど、まぁ、結構自分勝手というか
コミニケーション能力に欠ける人達ですよ。
そんな彼らが挑戦するわけですよ。 
スポーツですからね、身体は鍛えなきゃいけない。
でも芸術も大事な要素になる採点競技
美しくなければダメなわけですよ。

練習の後、ロッカーやサウナで自分自身の問題をお互いに喋る。
うつ病や、介護、失業、親子の問題、夫婦の問題、ストーカー
結構、重たい話やで、それ。。。
と思いつつ見ていたが
そうやってお互いの距離を縮め
思いやったり分かち合っていくのだ。

人生に躓いて輝きを失ったおじさんが
一念発起してもう一度自信と輝きを取り戻すみたいなの。
あー、「フルモンティ」っぽいのかもしれない。
あれはストリッパーだったけど(笑)
ウォーターボーイズ+フル・モンティ
時々フラッシュダンス?みたいな。

もがいてるねー。
いくつになってもあがきながら自分の夢に向かって
生きていきたい。そんな風に思わせるかっこよさ。 

夢を失って、愛もお金も失いました。
他にも若さだとか、地位だとか、まぁ、なんだかんだと
失いました。 無くしてばっかりです。
もう取り返せないものもあるけど(若さとか、若さとか、若さとか)
何かを変え今の生活を打破するには
自分が頑張るしかないのだ。
何者でもないお腹のたるみきったおじさんたちが
悩んだり、戦ったりしながら前を向いて
ちょっとだけ一歩を踏み出せたような
そんな明るい気持ちになれる映画だった。
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