アガサ

ボーダー 二つの世界のアガサのネタバレレビュー・内容・結末

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

勤務先の税関に象徴されるように、つねに内と外、善と悪、マジョリティとマイノリティといったふたつの世界の「ボーダー」に立たされる主人公。
どちらにも馴染みきれず、受け入れられず、孤独を噛み締めながら人生をまっとうすだけだと思っていたある日、同じ「匂い」のする相手に出会い…


よかった。すごく辛くてすごく幸せですごく重かった。

わざわざ見た目を「染色体に異常がある」人だと思わせるような描写にしておきながら、それが実は異常ではなく優れた面だったと表現させるのはいいものの、結局やってることはあからさまに「不潔そう」なことや「非人道的」なことで、なんつうか、モヤモヤしないでもなかったんだけど、その理由として出された答えが予想外のもので「な、なるほど…」と言わざるを得ない。
トロルか。そりゃ生態も価値観も違うわな。
というか、不潔そうと思ってしまった自分も相当固定概念にとらわれてるな。という気づきがあった。

人の心の中にある様々なボーダーをグラグラ揺るがせてくる傑作でした。
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