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“隠れビッチ”やってました。のamuのレビュー・感想・評価

3.0
佐久間ちゃん目当てで鑑賞。

予告編とキャスティングを知った公開時から配信を待ちわびていた。誰とでもしてしまうというビッチ、では無い。愛されたい欲、男性からの可愛い!好きだ!が欲しいだけ。自己肯定感が低いゆえにね、やり方は褒められたものじゃないけど、わかりますよ、その気持ち。

明るく笑えるストーリーだと思っていたんだけど、思いのほか重かった。この主人公の気持ちがわからない人には、コメディとして捉えられただろうし、またわからない以上に嫌悪に近いものを抱く人にはホラーに映ったかもしれない。現実にこんな人いるのか?こんなことあるのか?…ありますよ!!!!

「オーバーフェンス」の蒼井優も、「ピースオブケイク」の多部ちゃんもそうだったけど、自分に自信が無くて、愛されたくて、気持ちが不安定な女子は(これをメンヘラという言葉で一緒くたにして欲しく無い。)多かれ少なかれ、今作の新井ひろみ(佐久間ちゃん)のような対応をパートナーにしてしまった経験があるのではなかろうか。優しいパートナーなら尚更だ。

悪意なんて勿論無い。愛に飢えているだけ、嫌われたくなくて怖くて、何を言ってもこれだけしてもそれでも自分を変わらず好きか無意識のテストをしてしまう。大丈夫、変わらないよ、好きだよ、が欲しい、それだけなのに、、生き方が下手と言われればそれまで。でもそのテストはどんどんエスカレートしてしまい、この森山未來のように優しい人ほど、傷だらけにしてしまう。監督?原作?脚本?本質をわかってくれている、突いてくるなーと思った。

「牛乳」のシーンはちょっといき過ぎとも思えたけれど、。

昔、私もここまでじゃないにしろ、優しい相手に依存するあまり無意識の確認作業をしてしまった経験がある。付き合う男性全ての人にこんな態度をとるわけではなくて、こういうことをしてしまう相手には共通項が私的にはあった(と気づいた)。それは、相手が自分のことをとても好きで、それが確信出来る人にほどしてしまうということだ。愛なんていくらあってもいいですからねー、とミルクボーイの掴みみたいなものである。

逆に、あまり愛を感じ無い相手、自分の方が惚れに惚れてしまっている場合には怖くてあんな態度はとれず、相手のために献身的に尽してしまい、これはこれで自分が傷だらけになる。家庭家族に問題があったのか、血なのか、表面的なものに問題が無い分、真実は自分にもわからないけれど、わからないながらに考えてみたことはあって、私の場合はおそらく、あくまでおそらくですが、一人っ子で両親共働きで、友達はいたけど、小さい頃からなんか寂しかったです。だから、一人で過ごすことは嫌いじゃないし趣味もたくさんあって時間も上手く使えるけど、本質的にはいつも寂しい。自分を見てほしい、愛されたい、という想いが付きまとってしまう。仕事へのプライドや自分への自信も持っているのに、対人関係においては、特に男性に対しては自信が無かったりする。だから、好きだなんて言われると、そんなに自分の感情が無くても、ありがてえ、みたいな気持ちになってしまって付き合って、好きじゃないから苦しくなって、ごめんなさいというケースも起こったり。

恋愛は一人でするものじゃないし、どれほどの恋愛をしても、人は唯一無二、同じようでも同じなことは無く、それまでの経験など何の役にも立たないところがまたしんどくもあり、逆に大切でもあるのかな
と思った。

話が逸れましたが、久々にエンドロール後に展開あるパターン挟まれたので、お見逃し無いよう、また今後の佐久間ちゃんに期待します。(色んな意味で!)

虹郎くん、最高!
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