けーはち

イン・ザ・ハイツのけーはちのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
3.5
ドミニカ共和国はじめ中南米移民の多いワシントンハイツでの一幕を見せるミュージカル。マイノリティの苦労話とともに、主人公カップルが離れたのくっついたの、国に帰るの帰らないの、宝くじ当たったら何に使うとか停電したのどうのこうのとか話は割と他愛ない。ミュージカルとしての気の利いた見せ方や、ダンスの熱量、ラテンのフレーバーをたっぷり効かせた音楽、ラップを下敷きにした語り聞かせ、過去名作のオマージュや劇中登場するレコードのサンプリングからのオリジナル曲への導入といった鮮やかなセンスが光る。

それにしても、冒頭で父の故郷がハリケーンで荒れ果てたので再建のため帰郷を志したはずなのに、途中何故か「国に帰る=バッドエンド」みたいな空気になって、そこから「やっぱり帰らない=ハッピーエンド」になったので、話はやはりピンと来ないな。