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ふたりの女のleylaのレビュー・感想・評価

ふたりの女(1960年製作の映画)
3.9
戦争の悲劇は銃や爆弾だけではないとばかりに、女性が犠牲になる悲劇を描くヴィットリオ・デ・シーカ監督作品。第二次大戦中、ローマから故郷へ疎開する母と娘を描く。

『ひまわり』より若い20代後半のソフィア・ローレンの美しさと強さ、そして母としての愛情が際立つ名演技。故郷で出会う反ファシストの男性にジャン=ポール・ベルモンド。真面目なインテリ青年という役は、フランス人にしか見えないベルモンドは少し不自然に思えたかな。彼だけイタリア語のアフレコに違和感も…。ラストに娘役の子が感情を失い、娘から女性の表情になる演技が素晴らしかった。

戦時中なのにどこか明るい雰囲気で、ソフィア・ローレンの艶っぽさに見とれていたら、最後に容赦なく谷底に突き落とされた気分です…。
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