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パパと見た星のhzkのレビュー・感想・評価

パパと見た星(2018年製作の映画)
4.5
ほんわかした話かと思ったら意外に切なくて胸が潰されそうになった。
仕事のないシングルファザーの映画監督と、親父を名前で呼ぶようなちょっと生意気な息子の貧しいふたり暮らし。
ハンバーガー屋で他の客の残飯をテーブルから取ってトレーをいっぱいにしてるシーンからもう切ない。
いつまでも夢追ってないで働けや!と言われそうなダメ親父なんだけど、なぜか憎めなかったな。
不幸続きで絶望的な状況の中で、次はこんな映画を撮ろう!って息子にストーリーを語って、その映画の空想シーンがすごく綺麗で、綺麗なのになんだか悲しい。
この特撮の空想シーンが挟まれることで、2人の暮らしが辛気臭くならなかった。
周りがなんと言おうと、貧乏で学校でいじめられても、この子は父と暮らすのが幸せなんだよね。
ダメ親父だけど愛はある。
ラストシーン、音楽も相まって切なくてたまんなかった。
夢と現実の埋められない差。
空想シーンの、失くしたものがある場所に私も行きたいな。
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