とぽとぽ

アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場のとぽとぽのレビュー・感想・評価

3.5
冬戦争の後に行われた継続戦争。俺たちはただ死にたくないから敵を殺しているだけです。首都を奪還したら帰れる。この連隊の動きに沿って語られる物語は、熟練兵ロッカが主人公ではあるものも、時に誰がだれ・主人公か分からなくなるような名もなき兵士たち(文字通りの名前はある)にしっかりとスポットを当てて描いている。大義・集団意識と個々のバックグラウンドや人間らしい部分、待っている家族や最愛の人。思わず息を呑むような泥臭い戦闘シーンに、いつ誰が死ぬか分からないヒーロー不在の匿名性が、観客をこの終わりの見えない絶望漂う戦場に誘う。無念さ、無情さ。一人を当てにはしない、たとえそれがどんな英雄でも。ヨーロッパ色(?)して霞んだ画面。ムカつくキャラクターもそりゃ色々と出てくる、前線を知らない上層部の無能さはどこでも一緒か
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