ぽち

フォードvsフェラーリのぽちのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
3.5
CGに頼らない迫力のレースシーンが素晴らしく、それだけでも一見の価値がある作品。

ストーリーはあくまで「実話ベースのドラマ」で、例えばドラマ的にカタルシスを上げている1965年のレース不参加はフィクション。実際にはケンとブルース・マクラーレンのコンビで出場しリタイアしている。

でも、66年のレースでの出来事はほぼ実話で、優勝を逃している。

ドラマ部分も2人の友情や企業とのイライラする摩擦など、上手く話を盛り上げていて楽しめた。

それにしても数人の人間が究極のスポーツカーを制作できた時代と言うのは魅力的だ。今では複雑化しすぎてとてもじゃないが数人の頭脳で作り出せるものではない。

メーカーイメージが大切だと言うことも良く分かる。今でも芸術品と呼べるフェラーリは誰でも憧れるだろう。
「大衆車フォード」を返上したかったようだが、良く考えると日本車ってこのまだ数ランク下の格安で丈夫で誰でも買える「道具」としてのイメージなんだろうな・・・

ラストシーンまでキッチリ魅せてくれる、モーターファン以外の人にも薦めたい作品。
ぽち

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