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DUNE/デューン 砂の惑星の10000lyfhのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
3.0
資源の惑星の覇権争いの渦中で、自らの一族を殲滅させられるも、資源惑星の先住民と共に覇権奪還に備える、名家を継ぐはずだった息子と、その母。端的な印象は、(「アイディアの順序」は本作の原作が先だが)「静謐なスターウォーズ」で、好みの問題だが、ストーリーが響いてこない(原作起因なのだろうが、逃走して砂漠を彷徨う母子など、似たようなシーンが繰り返され、冗長でもある)。また、原作が意識しているだろう中世的世界観を、21世紀の今、原作に忠実でありたいとの意図だろうが、現実の現代世界に見合ったアップデート脚色を加えることなく、そのまま構築する監督ら製作陣の思いも、自分には理解しがたい(例えば、この世界にスマホがあってはいけないのか?)。私たち以上の星間移動や軍事の技術を持ちながら、社会が中世なのが気になり続けて、ファンタジーワールドに没入できない自分が辛い笑 ヴィルヌーヴらしい静謐な空間創造、それを捉えた美しい映像は好き。これ完結させたら、次は今の人類に必要な映画を作って欲しい。劇伴のハンスジマー、シンセでインダストリアル寄りのサウンドを多用し、彼なりにアップデートを模索しているようだ
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