特売小説

ニューヨーク 親切なロシア料理店の特売小説のレビュー・感想・評価

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どこで間違ったのかも分からん内に嵌まり込んでた道理もない現実、行き辛い世界、その描写がこれでもかと続く前半の遣り切れなさよ、て事ですよね。

ですよね、なんつって可処分所得から入場料を払い空調の効いた映画館内でなんなら烏賊の燻製でもむしゃむしゃやりながら作り物の世界を眺めてる己に、でも実際は汚えもんから目を背けてんじゃん、と切っ先を突き付けてくる真摯さよ、という事ですよね。

自らの、なけなしの、優しさを信じきる事が既に難しい現代ですけれども、小さな事からコツコツと、今、実行している世界を良くする方法を今後も続けていこうと思いましたよ。

という事でじゃあ現実逃避を。

ゾーイ・カザンが作る表情はもうずっといつまででも見ていられる。
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