⭐︎ニューヨークのロシア料理店に偶然訪れた、それぞれに何かを抱えた人々の群像劇。
⭐︎不思議なことに、序盤は名作映画のティファニーで朝食をのような、お洒落で粋で明るく進んでいくような雰囲気。人物の顔が皆フレッシュで生き生きと明るいのが大きそう。後半にかけて次第にドラマが深くシリアスになるが暗くないのが良い。
⭐︎シックな深い色合いの映像が、洗練された歴史ある佇まいのニューヨークの街並みにぴったりでセンスの良さを感じる。
⭐︎それぞれに何かを抱えた人物たちが交錯するストーリーは、悲しみ苦しみもあるけれど希望に向かっていくような描かれ方で、繋がりながらその心の内が丁寧に描かれていて引き込まれる。逃げたり急いだりと焦燥感があり続けるのもドラマティックで、かつ辛い境遇だからこそ天使のように温かな心の深い部分での交流があり救われる気持ちになる。
⭐︎スーツスタイルの紳士に、着飾ったレディ、逃げる女性も質素な洋服からニューヨークスタイルに様変わりして、わくわく感がある。
⭐︎ロシア系アメリカ人たちのギャングっぽい風格や渋み、力の抜けた出立ちがクールでカッコいい。キャストがキュートな雰囲気を持った俳優揃い。
⭐︎ロシア料理店の劇場ホールのような高級感がありクラシカルなのに、どこか自宅のようでホッとする落ち着いた雰囲気が素敵。
