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ペトルーニャに祝福をのMaoryu002のレビュー・感想・評価

ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)
2.9
北マケドニアに暮らす32歳のペトルーニャ(ゾリツァ・ヌシェバ)は、学歴はあるが仕事に就けず、荒んだ生活を送っていた。ある日、川に投げ込まれる十字架を男たちが奪い合うという伝統儀式を目にし、思わず川に飛び込み十字架を手に入れるが、男たちに非難され警察に連行される事態になってしまう。

北マケドニアという馴染みのない土地の様子を見ることができる映画で、閉鎖的で伝統重視の土地で、自分の居場所も役割も見いだせない女性が衝動的に起こす反乱が描かれる。

キャラクターも事件もコミカルなはずなんだけど、笑える場面はあまりなく、全体的に平坦で雰囲気がとても暗い。
もっと検事や弁護士、神父の間での激論なんかも入れて、人々の愚かさを見せるブラックコメディが良かったんじゃないかな。ちょっと退屈だった。

途中、ペトルーニャの “私には価値がある” という言葉が作品のメッセージ。彼女は自分の価値を自覚して、周りにも示すために行動したんだろう。あまりに衝動的で無計画だけど。

彼女に暴言を吐き、唾を吐いた男たちが有罪なのは間違いない。
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