こんな夜中から観るんじゃなかった。
気持ちが高まりすぎて眠れない。
わたしは学生時代ビートルズの歌詞を
翻訳しまくるという形で英語に触れた。
そのおかげで辞書には
ビートルズの歌詞に出てくる英単語ばかり色がついた。
もちろん音楽も聴きまくり、その歌の背景に妄想を膨らました。
わたしにとってもいなくてはならない彼らが
この世界から消えたとなると
わたしの辞書を色付けるバンドは他にいるのだろうか。
そんなビートルズのコピーをしまくるジャックの
売れていく喜びと対峙して失っていくものへの
後ろ髪惹かれる思いや
エリーとの距離、ホンモノと自分との才能の差、
いつかバレてしまうのではないかという恐怖心など
切なさもたっぷり詰まっていた。
改めてビートルズにしか
わたしの辞書は色付けさせたくないと認識できたし
寝ないといけない夜に観るものではなかったと反省した。