あんぱん

風をつかまえた少年のあんぱんのレビュー・感想・評価

風をつかまえた少年(2019年製作の映画)
4.5
貧困、政治、環境、教育など様々な要因に見放された状況の中で、まだ14歳だった少年が逆境に立ち向かって、風力発電を成功させた話。

辛い部分は省略に省略を重ねているのだろうけど、目を背けたいような事実だらけだった。たった2時間にも満たない映画の一部分でも辛かったのに、そこに生を受け、生きざるを得なかった人たちがいたという事に衝撃を受けた。そしてまだそのような環境が存在している、もしくはもっと粗悪な環境の中で生きざるを得ない人達が今この瞬間もいるという事。

全てに恵まれて暮らせているこの環境の中で、たかが人間関係如きでしにたいとか、なんでこんなに私だけ辛い思いをしないといけないんだとか、いつも考えては嘆いている自分が心底情けなく思えて、恥ずかしい気持ちで一杯になった。

しんどさは計れないと言うし、人に対して、世界にはもっと辛い思いをしている人が…とか語るつもりはないけど、自分に対して、この事実が存在するということを生活の中に取り入れ、自分が情けない環境にいる理由を無くすことに役立てることは出来るのかな、と思った。(比べること自体がひどく傲慢でお門違いなことは重々承知の上で…)

衣食住に困らず、学ぶこと、職業、趣味、出会う人、、ありとあらゆる全てを自由に選択できるということの有り難さをできる限り日常の中でも思い出して感謝し、与えられた環境を意味づけられる人になりたい。
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