すごい。主演まで務めた監督の大いなる原作愛をみた。オリジナルの世界を完璧なまでに再現している。才能ある一ファンによる、原作者への熱烈なファンレターであり、その他大勢のファンのための作品。
女好きでダメ男な獠が香にせっつかれて仕事を受けたら、思わぬトラブルに巻き込まれて、危機を迎え、でも、最後にはちゃーんとカッコよく解決する。でも、やっぱりラストはお約束のチャラ男ぶりで香に怒られ…という、アニメだと前・中・後編に分かれたようなお話を、そのまま90分の枠にきれいかつ巧みに収めてます。
コメディとシリアスのバランスも完璧だし、キャラクターの個性も外見も、ハンマーその他小道具の使い方もとても原作に忠実だし(一部違ったけどね)、80〜90年代に流行った他の有名日本アニメの小ネタも紛れ込ませてて、ドンピシャ世代にはニヤニヤがとまりませんでした。
映画館は我慢ができずに吹き出す人々の笑いが満ちてました。
そして、海外版なので、銃撃シーンを中心とした派手なアクションシーンに違和感を感じない！むしろ、かっこいい！胸がすく！主要人物はみんな、体もちゃんとできてたし。
ここかなり重要な利点だと思う。
(これがうっかり日本版だったらものすごくチープで観てられない出来になったと思う)
エンディングもちゃんとGet Wild だったし。
本当、最後まで忠実にかっこいい。
客層は珍しく、年齢層問わず、男性の二人連れが多くて(中高年寄り)、女性客やカップル客が少なかった印象なのだけど、考えてみれば、さもありなん。
面白いし、カッコいいけれど、なにせ、そのあまりの「忠実」さ故に、下ネタかなり満載だったから…。
原作に興味のない女性と観るには向かない作品です。うっかりデートに選んだら、白い目でみられるレベル。
無性に、明るくて楽しくて、そして、安心して観られる作品が観たくなって選んだのだけど、観てよかったです。
本家のシティーハンター好きな方に充分オススメできる高クオリティ。
