このレビューはネタバレを含みます
きらびらかな近代のロンドンと、60年代カルチャーのうつくしさが輝く悪夢が交差するふたりの美女の物語。
ジャンルは多分ホラー。サスペンス要素とサイコもある。
全体的にお洒落。
おもしろかった。序盤はマウント取りのルームメイトの性格の悪さや男性たちの下卑た目でキツ〜^^;になりつつも、60年代のうつくしき幻とサンディが登場してからは田舎娘のサクセスストーリーとしてスッキリ。
そして悪夢に飲み込まれてからが圧巻。サイコ•ホラー。ふたりの美女の華やかさと溺れていく夢の毒々しさがうつくしい。
サンディを殺したのは誰？というサスペンス要素も面白く、あきらかに怪しい老人がじつは警察官で、犯人でもあり語り部（サンディ）が大家の老女なのが意外。情念が篭った建物と一緒に燃えていくのが一種の美学を感じた。
特にラストの鏡に映ったサンディの鏡面に、エロイーズがタッチするのが印象的。あれが無かったら悪夢は終わらない的オチかと思った。
あと、エロイーズに想いを寄せる男ジョンの性格が良すぎる。
ただ、この映画が優れてるからこそ没入感も凄まじく、男性に消費される物事へのトラウマがあるひと（特にそういう女性）は、前知識無く映画見たら大変そうだと思った。
