ブサ猫太郎

ラストナイト・イン・ソーホーのブサ猫太郎のレビュー・感想・評価

3.7
ファッションデザイナーを志しロンドンのソーホーにあるデザイン学校に入学したエロイーズ。寮で生活を始めるものの人間関係が上手くいかずアパートで暮らし始める。その日の夜、彼女は夢の中で自身が憧れる1960年代のソーホーの街へ。歌手を夢見るサンディと出会う。はじめは華やかな人生を送っていたが、徐々に夜の世界に堕ちていくサンディ。その悪夢が現実に生きるエロイーズを襲いかかる。

過去と現実が夢で交差し、襲いかかるホラー映画👻

本作の魅力はなんと言っても主人公が過去に影響されていく様子。

元々、おばあちゃんきっかけで1960年代のファッションが大好きなエロイーズ。特別な力でサンディと出会ってからは彼女に似合う60年代ファッションの製作を開始。先生からも評価され、順風満帆な学校生活を送る。

しかし、サンディが身売りをするようになってからは彼女を買った男たちの亡霊が日夜エロイーズに付きまとうように。それによりノイローゼ気味になってしまうサンディ。

けれども、このストーリーで面白いのは亡霊たちはあくまでも過去の人物であること。エロイーズに直接なにかすることはない。ただただ、過去に彼らがサンディにやったこと幻覚のように見える。

エロイーズからしたら自分とは全く関係ないところで起きたこと。何をどうすれば解決するかも分からない。だからこそ逃れられない怖さがあった。