なはーこ

ラストナイト・イン・ソーホーのなはーこのレビュー・感想・評価

5.0
デザイナーを目指してロンドンに上京したら心霊現象に見舞われたお話。
60年代のロンドンを想起させる、オシャレな雰囲気のホラーです。ソーホーはロンドンのウエスト・エンドにある歓楽街のことみたいです。

ファッションデザイナーを夢見て、ロンドンの専門学校に入学したものの、都会に馴染めず、孤独な主人公は、60年代のロンドンで生きる華々しいサンディという女性の幻覚を見るようになります。
夢か現か、どこまでが現実で何が幻覚なのか。ノスタルジックな音楽と共に次々と映し出されるネオンが光る映像に、くらくらしそうです。
物語の進行と共に、幻覚の度合いも増していき、遂には幽霊のようなものまで見え始めます。この幽霊が中々の恐怖で、しっかりホラーをしていました。幻覚が日常を侵略してくる感じも怖いです。

エドガー・ライトってコメディのイメージが強かったですけど、この作品はとてもシリアスでした。テーマ的にどうしてもそうならざるを得ないのかも知れませんが……。
やたらと鮮やかな血糊の色が目を引き、印象的でした。サスペリアを思い出すような。

しっかり怖くて、華々しいオシャレなホラーといった感じで、とても楽しめました。
なはーこ

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