せがみ

ミッドサマーのせがみのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ずっと観たかったけど勇気が出なかった作品。やっと観ることができた!結論から言うと、こういうの実は好き。カルトというか、サイコパスというか。やっぱり理解のできない人間が一番怖いよね、っていう。でも、本作が暗くて重い画(作風)なら、わたしは受け入れにくかったのではないかと思う。「ミッドサマー」は綺麗で美しくて、そんな明るい雰囲気が不協和音として、より興味を誘ったのかな、と。あと、スウェーデンの奥地っていう、今の自分の住む世界から遠く離れた場所(=自分が巻き込まれることは考えにくい)っていうのも良かったのかも。わたし「羊たちの沈黙」のレビューで「狂った倫理観の持ち主が身近にいるかもしれない恐怖を考えてしまって怖くなる。(中略)サイコパス系の映画はわたし向いてないな~」って書いてるんだけど、多分これは暗くて重い画で、かつ自分の住む世界の身近に潜む恐怖を考えてしまっての率直な感想なんだよね。「ミッドサマー」はその点良い意味で他人事というか、一つの映画として楽しめた。

ダニーにとっては、家族を失って、家族を得るまでのお話。ある意味ハッピーエンド。ラストの闇落ちの笑顔。彼女がホルガ村で今後も幸せに暮らせるなら良いけれど…なかなかそうはいかないのではないかと思わせる狂った倫理観の村人たち。慣習って言えば聞こえはいいけど、自殺志願者はともかく、結局外部の人間を殺害している訳なので完全にアウト。でもこういう僻地で、周囲と隔離して独自の文化を築く村ってあるんだろうな。恐ろしい。

本作のメインビジュアルの顔を見て、ずっと勝手に男性だと思い込んでいたフローレンス・ピュー(名前ですら男性だと思っていた)。二の腕むちっとしてて親しみが持てた。笑

あとこの作品を一人で観て、本当に良かったと思った。こんなん誰かと観たら気まずさ爆発する。笑
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