シミステツ

ミッドサマーのシミステツのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

画面の反転、不協和的音楽、不穏な演出が凄すぎる。ヘルシングランドの幻想的牧歌的風景。90年に一度の大祝祭の日。ずっと映像が綺麗。催眠的な音楽。生命のサイクルを終わらせるために飛び降り死ぬ司祭。声をこもらせたり無音にする演出も効果的。
意図的な近親相姦で「賢者」を生み出す習わし。行方不明になるジョシュやマーク。女王になるダニー。後半クリスチャンの目つきが変わってすごい。裸体の女性たちが歌いながら肩を組み、性行を見守りみんなで喘ぐところとか悍ましい。
宗教性、無批判的に信じ入ること、人智を超えたところの神を感じる行為とは反人道性含めたこうした理解のできなさや倫理を超えた悍ましさを孕むということ。
好きか嫌いかでいうと好きではないし、そこまで観るの辛くはなかったけど、また観たいとは思わない。けどこの作品にしか持ちえない魅力ばかりでぶっ飛んでいる。そういう意味ではめちゃくちゃ評価したい。