おきょん

ミッドサマーのおきょんのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

この中で、1番恐ろしいのはペレ!
穏やかそうだけどあのコミューンの出身でしれっと大学生に混じって町で生活してる。徒歩でホルガに向かってる時に仲間の一人が「両親がマダニで死んだ」と話してたので、この旅行で帰らなくても捜索が出されなそうな人を誘ったのかなと思います。

ホルガに着いて子供たちは『愚か者の皮剥ぎ』をしていると言ってますが、これって最後の儀式で登場する2人の事?…これも怖い。

マーク役のウィル・ポールターさん、良い役者さん。ナルニア国物語とメイズランナーを拝見しましたが、出てるとニヤけてしまいます。どんな悪事を引き受けてくれてるんだろうと期待してしまいます。

ヒッピー全盛期の頃って薬漬けのコミューンが幾つも作られてて、有り得ない儀式や決まり事って存在したんじゃないかと思う。皆薬でおかしな感覚になってるし。
儀式の後に皆で感情を爆発させながら叫んだり、ダニーと一緒に泣き叫ぶのって奇妙だけど、あれで自我がコントロールされるんだろうなと…。

花冠やホルガに近づくにつれて道に花が咲いている所など花が綺麗。だけどグロい・・・。
グロいけど突然ワッ!と現れて脅かすような演出がないのでしっとりじっくり見られました。


⇒これからルーン占いをする者からの視点で見たルーン文字の備忘録です。
通常版を鑑賞してるのでディレクターズカット版より少なめですが物凄い長文で読み難いです。

※同じ文字が何度も使われていてその度に解釈が変わります。

※作中に色んなルーン文字と絵文字が登場してますが、舞台となったスウェーデンは他の地域の信仰と混ざって独自のルーン文字や絵文字が書かれた岩が多いとの事なので、壁の絵文字等は解明を諦めてます。



◆服のルーン文字

・ダニー ≪ライゾとスリサズ≫
【ラド】は車、旅、死後の旅、コミュニケーションや融合。【ダエグ】は日が昇る、繁栄と実りの多きこと。
ペレが誕生日に渡した似顔絵にも同じ文字が書かれていた。
…ペレは誕生日を迎えたダニーに今後の幸福を文字を贈り、コミューンの人々も迎え入れたのでは。

・シヴ ≪アンスール≫
【アンスール】は口、神の言葉。式の口上役やクリスチャンにマヤとの儀式を伝える役。
クリスチャンを呼び出した家の玄関ポーチにも同じ文字。

・マヤ ≪オセル≫
「オセル」は伝統・故郷。コミューンに伝わる伝統的なまじない(ウィンの枝を仕込む、肉のパイ、少し赤い飲み物)や儀式をしてる。

・ペレ ≪フェオ≫
「フェオ」は畜産、動産、所有。コミューンの重要な生贄を調達する役。今回は新しい仲間ダニーも。

アッテストゥパン
・ダン
この文字は解らなかった。壁の絵や最後の儀式を行う小屋にもあった象徴的な文字。
使用された時に共通してたのは儀式・まじないの意味なのかなと。

・老女性と二人を運ぶ人々 ≪エオロー(逆)≫
【エオロー】はヘラジカ・保護。
保護の逆位置なので解放の意味かな。命を解放される者と解放をする者。

・最終日にダニーに付き添っていた女性≪ケン≫
「ケン」は火・松明の意味。暗闇を導くと読み方もするので、ダニーを導く役目。

・クリスチャン≪ティール・エオロー(逆)≫
「ティール」はトール神の意味で力強い・男性の解釈をします。エオローと合わせた解釈は分析中。



◆石板の文字

アッテストゥパンでダンが血を付ける石板
【エオロー(逆)】=解放、【ラド】×2=車、【ティール】=戦士、【ペオース】=偶然の機会、四方に【ギューフ】=ギフト
選ばれた者(戦士)は車(かご)で運ばれて下にある丸い岩に飛び込む事によって魂は解放され周囲には新しい実り(ギフト)が贈られる…アッテストゥパンの事が書かれたと解釈。
(後は解析中です。渦巻状の文字は中央から外に向かって読みます、難しい)



◆話の展開上で登場するルーン文字

ヘルシングランドに到着しハーブを摂取してイチイの木の下で休憩。
⇒イチイの木はルーン文字では【ユル】。防御の意味。外界からの防御の場所なのかと。

メイポールの≪フェオ≫と≪ラド≫
【フェオ】は家畜、【ラド】は車の意味なので普段の生活が送れていることを神や先祖に感謝を捧げると解釈。

マヤが出ていく扉
【エオロー】(逆位置)が5個、【ラーグ】(正逆両方)が4個、【アンスール】(正逆両方)が6個
解析中。

2日目のアッテストゥパン直前の食事。テーブルの形が【オセル】のルーン文字。
オセルは「古い物事は通じない、新しくする、新陳代謝の意味」があります。文字の頂点の部分に座っていた年老いた男女がその後に行われた儀式そのもの。

アッテストゥパンで取り乱したサイモンとコニーにシヴが【サイクル】という言葉を使って儀式について説明してますが、ルーン占いもサイクルという言葉がキーワード。1日という意味の【ダエグ】、1年という意味の【ヤラ】。その1日・1年のサイクルが幾つも繰り返されるという考えで、事象はサイクルの1つの中で起こる事。

マヤがクリスチャンのベッドに【ウィン】の文字を彫った枝を仕込む。
ウィンは「喜び」という意味。ん-…どちらかというと私の感覚では他人に贈るのであればグッドラックな意味。後の展開を考えると愛・パートナーの意味の【ギューフ】が解り易くてストレートだと思う。

16の感情を記したルビラダーには丸い文字が書かれてますが、基本のルーン文字はナイフで彫り易い文字なのでナイフで彫り難い文字は独自の文字と推測。

3日目の夕食。マヤお手製の肉のパイと赤い飲み物がクリスチャンに配膳されたテーブルの形は【ラド】?の鏡文字。全体像が確認できてないので座る配置からの予測。鏡文字なので逆位置と考えるとコミュニケーションの不和=関係不和。サイモンはコニーを置いて行き、マークは粗相をして睨まれる…これからどんどん人が消えていく。

4日目(最終日)の朝食のテーブルの形が【ラーグ】?こちらも全体像が見えないので座っている状態からの予測。「水」という意味で、後に出てくる【イス】は「氷」という意味で「固まる」という解釈になり、それに対して「流れる」という解釈。まだ私は未見ですが、ディレクターズカット版を見た方が書いてる解説には川を流れる場面があるそうで、それの事?

ダニーが着替えた後に黄色い花のハーブティーを飲んでますが、セントジョーンズワート?
ルーン文字には各ハーブが充てられていて、セントジョーンズワートは【エオー】のハーブ。
エオーは「馬」という意味で「仲間」という解釈をします。セントジョーンズワートはうつ病や不安障害の処置に使われてるそう。

ダニーがクイーンとなり、【イス】の形のテーブルに着く。
イスは「氷」の意味で「氷の世界で植物の様に春になるまでじっと待つ」という解釈もある。90年に1度の祭りも終盤になり、次の祭りまでの静けさを表しているのか、それとも後々クリスチャンを氷の様に固まらせて動けないようにするという意味なのか。

マヤとの儀式からクリスチャンが飛び出し、埋まってるジョシュを見付ける、足に【マン(逆位置)】
マンは「人間」という意味なので、「こいつぁ、人間じゃねぇよ」と植物化されてる。

最後の儀式に捧げる熊の処置を子供達に教えてる場面の家に【アンスール】の文字。ここで代々大人から子供へ解体の処置を伝えている場所。他に愚か者の皮剥ぎとか…

最後の儀式に使われる黄色い建物。他の建物に比べて派手で入口側の壁上部にアッテストゥパンでダンが着ていた服と同じルーン文字がある。この文字はそこかしこで書かれてるけど基本のルーン文字にはない。他に書かれている所と共通してるのは「儀式・まじない」の意味かなと。

最後の儀式の室内には大きく【ギューフ】【イング】が重なった文字。
「ギューフ」は贈り物、「イング」は豊穣という意味。今後の豊穣を願って9つの命を捧げる。
立候補で捧げた2人にイチイの木のエキスを与える。イチイの木の意味がある【エイワズ】には防御・避ける力という意味もあるので、痛み・恐れを避ける為にイチイの木のエキスが使われたのでは。
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