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サウナのあるところのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

サウナのあるところ(2010年製作の映画)
2.0
【YIDFF2019:これぞ本場の《サ道》だ!】
アップリンクで既に上映されているのだが、山形国際ドキュメンタリー映画祭のサウナイベントを全力で楽しみたいと思い、映画祭まで取っておきました。ブンブンは、大学時代北欧研究会NORDICに所属しており、卒業旅行でフィンランドのローカルサウナKotiharjun Sauna Oyに行ったことがあります。フィンランド人にとってサウナは癒しの効果の他に、社交場という意味合いも強く、このローカルサウナではおっさんが、仕事の悩みや家族のことを延々と話し合っていた記憶があります。ちなみに、Kotiharjun Sauna Oyでは入り口にリクライニングチェアが置いてあり、おっさんが10月だというのにサウナから出て裸で寝そべっていました。

さて、本ドキュメンタリーはKotiharjun Sauna Oyを始め、色んなタイプのサウナが出てきます。キャンピングカータイプ、公衆電話タイプ、公衆浴場と一体化したものetc

そういったフィンランドのサウナ文化の一面を魅せてくれるのですが、もう一つの側面に映画は力点を置いています。それは懺悔室の機能としてのサウナであります。ここに登場する男たちは、皆心に闇を抱えており、それを吐露していく。娘を亡くしてしまった男は、自分がその時に立ち会えなかったことを後悔している。また別の男は幼少期の辛い思いを吐き出す。なのでやれ《サ道》だ、アベンジャーズ風呂(上野・寿湯で開催)だ、『ヘルボーイ』サウナ試写会だ!とお祭り機能としてサウナが盛り上がっている日本で今観ると肩透かしを食らってしまうことでしょう。そうでなくても、本作は面白サウナを紹介したいのか、サウナにおける社会学を展開したいのかの軸がぶれており、また歌のシーンなど余計な場面も多かったので、そこまで乗れませんでした。
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