K

ペイン・アンド・グローリーのKのレビュー・感想・評価

4.5
ラストに一番アルモドバルを感じた。老境に差し掛かった映画監督の回顧録という風情だけどまだ72なのか、イーストウッドとかを思うと全然これからだな。だからこそのあの終わり方なのかもしれない。母が嫌がる隣人の幽霊は『ボルベール』で思いっきり出て来てたし自伝的フィクションもまさしくこれがそうっていうのには噴きそうになった。油断すると笑わされる。タイトル通り痛みが充満してはいるんだけど、同じくタイトル通りキラキラしてもいる。アルベルトにしても母にしても、それっきり関係が完全に切れてしまってもおかしくない会話を交わした後でも関係が続いていくのが優しくてたまらない。電話中に吸引勧められて手で制しておきながら答えづらい質問が来たら速攻で吸うの最高だった。
K

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