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82年生まれ、キム・ジヨンのnecosanのネタバレレビュー・内容・結末

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

*原作未読のため映画だけの感想です。


この映画が現実であれば、日本以上に女性の立場が低いと思いました。
公開から時間が経っているので、今は改善しているのかもしれませんが。


「自分の名前」入り゙の万年筆。
映画のテーマが凝縮されていて、上手いなと思いました。


二十年も前ですが、私は会社の男性上司から「女性としての意見を言ってほしい」「女性の感性に期待している」と言われました。
男性上司は、それで自分は女性活用に理解があると思っていたのです。
今であれば、女性の意見ではなく「私」の意見を言っていいですか?、男性社員に、男性としての意見を求めたりしませんよね?と返すところですが、若輩者だった私は、女性の意見って何を期待されているのだろう?と混乱し自信を失い、自分の意見を言えなくなりました。


映画の中で、主人公キム・ジヨンの夫が、ジヨンのためと思って勘違いの言動をする様子が描かれています。
優しそうで、ジヨンを心配している風に見えるが何も理解していない。悪意はないが、結果として妻を貶めている。

構造的な差別の根深さを感じました。


最後に、自分の名前で書いた文章が雑誌に載るキム・ジヨン。
一気に理想ヘジャンプした感はありますが、メッセージは受け取りました。



女性は、自分の名前で、自分の言葉で、自分を生きる権利がある。
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