Rio

淪落の人/みじめな人のRioのレビュー・感想・評価

淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)
4.2
     「誰でも夢を抱ける」

突然の事故で半身不随となってしまった男チョンウィン(アンソニー・ウォン)

妻とは離婚、息子とも離れ、一人狭く薄暗いマンションの一室で暮らしている

     「厄介者に夢なんてない」
人生に何の希望も抱けず、ただただ日々を過ごしていた
元同僚男性ファイ(サム・リー)は唯一の友達で彼を気にかけてくれる存在

ある日、住込み家政婦として広東語が話せないフィリピン人の若い女性エヴリン(クリセル・コンサンジ)がやってくる

言葉の壁
初めは通じず苛立っていたチョンウィンだが、拙い英語を交えて会話をするようになり、2人は交流を深めていく

実はエブリンには夢があった
しかし、生活の為に前に進めずにいた
それを知ったチョンウィンは…


   「世の中は説明できない事だらけ」

身体的な理由で夢を諦めた人
経済的な理由で夢を諦めた人

障がい、貧困、差別、

   「やりたいことをやれる人は少ない」

誰かの夢を応援することが、自分の夢になることもある

“家政婦”と“ご主人様”の間に生まれた互いを思いやる気持ち、そして絆

髪型がどうもおかしい妹ジンインなんかより、エブリンのほうがよっぽど理解している

こうできたら…というシーンは、イ・チャンドン監督の『OASIS』を彷彿とさせた

エブリンが仲間とおしゃれして夜に繰り出すシーンはまるで『セックス・アンド・ザ・シティ』

香港の四季と共に穏やかに心が変化していくストーリー
少々上手くいきすぎな展開ではあるものの、心が浄化されるような作品

Dream Giver
『エボラシンドローム』とは大違いなキャラ
アンソ兄さんの優しい演技が観れて良かった!

『最強のふたり』より最強のふたり
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