このレビューはネタバレを含みます
ルル・ワン監督自身の体験を映画にした自伝的作品。
中国系アメリカ人のビリーは、中国で暮らす祖母がガンで余命いくばくかということを知らされ、家族と一緒にいとこの結婚式という名目で疎遠になっていた祖母に会いに行く話。
ただ、中国では余命わずかの人間にそのことを知らせずに、みんなで隠すことが風習としてあって、それに戸惑いながらも祖母に会いに行くっていうのが重要なポイントか。
アメリカでは当然そんな習わしはないわけで、ビリーは格好しながら祖母と接するのだけど、大きなドラマは無く、一族が集まったところを淡々と描写していく。
個人的には、ちょっと気まずい食卓のシーンは良かったな。
最後まで隠し通すのだけど、6年経ってもまだ祖母は健在ですってエンディングで、病は気からっていうのかな、私の親戚にもそういう人がいたからリアルに感じた。
主演のオークワフィナは安定の演技で、やっぱりちょっと力が抜けているところが魅力で、他のアジア系俳優の追随を許さないところまで来てると思う。