Tucker

TENET テネットのTuckerのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.5
クリストファーノーランはめっちゃ好きな監督だし、インセプションやインターステラーは最も好きな映画の1つだと思っている。

そんな中でとても期待してみた今作。一言で言うと、流石にやりすぎ。
という感想を抱いた。

そもそもこの映画、最低でも2回は観る前提で作られている気がする。
もちろんそういう映画で面白い映画はたくさんあるのだが(ゴッドファーザーとか)なんというか、あくまで自分は大衆映画が好きで、芸術作品チックな映画はそんなに好きじゃない。

ノーラン監督作品は難しいとはいえ1度目でも十分面白い内容。そして極力リアルで矛盾の少ない科学的考証に基づいでるんだけどぶっ飛んだ設定と映像のSFという、ギリギリ大衆作品として収まっているところが大好きだったしすごいと思っていた。

しかし今作、流石にここまでやるとやりすぎで、世界観を楽しむ芸術作品枠SFとなってしまっていたと思う。

それは一度観た後に???となって、考察サイトや解説者の話を一通り読んだ上で、インセプションとかとは比べ物にならない無視しきれない多くの矛盾や意味不明な描写が多いということが判明したからでもある。

タイムトラベル的作品はもう飽和状態である中で、逆行という設定はとても新しく映像的にも素晴らしかったが、ノーラン監督にはめちゃめちゃ期待している分もう少しリアルに考えても辻褄が合うように頑張って欲しかった。
何より1回目にこんなに???が残ってしまう映画は見終わった後の後味が良くない。

この映画に高評価をつけている人の中で、いったい何人が本当にこの映画を理解した上でつけているのかちょっと疑問である。
なんかよくわかんないけどすごいもの見せられた的な高評価が多いように思う。

内容的には2.5 映像的には4.5
という事で総合評価は3.5とした。

この評価は映画を一度観た後にいろんな考察サイトを巡り、一通り内容を理解した上での評価である。何回も観ればまた評価が変わってくるかもしれないという思いもありはする。
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