正直、置きにいったラストという感じはするものの不公正に対して武術を用いるというイップ・マン節はわかりやすかった。このシリーズは明確な悪とそれを振りかざされる者が登場するため見やすい。ヒロインの溌剌とした可愛らしい女の子になつかれるのは面白い組み合わせだったし、軍人とのバトルも熱かったし、死を覚悟した父として木人の手本動画を残すのも良かったが、ヒロインとしては妻、軍人とのバトルは1、木人は当然妻に聞かせるシーンの方が印象深い。3と4の順番を逆にし、エピソードを精査すればより傑作になった気もする。そして毎回、中国拳法ではなくイップ・マンが強いだけのような気がするがそこは盛り上がるのでよし。惜しい点は息子の影の薄さ、ヒロインの成長シーンのなさ、ブルース・リーとの和解の軽さ。やはり三部作で良かった気もする。
