Astroswitch

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのAstroswitchのレビュー・感想・評価

4.0
こんな結末になるなんて想像できなかった…。

密室なのに情報が漏れた事がきっかけで、人がどんどん狂っていく。人がみんな狂うというよりは、社長さんの狂気が徐々に出てくる感じ。バラバラになった時系列がぴったりハマる時、戦慄する。

犯行の動機を知った時、全てがしっくり納得いった。ずっと彼がああ言っていたのも理解できた。もっとも、それは社長さんにはできない事だったのだけれども。

最初はイギリス人の彼がどうかしているのかと思ったけど、社長さんもとんでもない人だった。社長さんはあれで様々な国の言葉を理解できる。それが仇になって人を追い詰めたり罪を重ねたり…。

本には作者がいて、売る人がいて買う人がいて読む人がいる。

売る人が買う人のためであり自分のために利益を追求することは仕方ないのかもしれないけれど、それでも、作者に対する誠意は忘れてはいけないと思う。
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