からあげ

わたしは光をにぎっているのからあげのレビュー・感想・評価

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)
4.2
わたしは光をにぎっている。

「形あるものはいつかは消えてしまう
けど、言葉はずっと残っていく
言葉は心、心は光」

人の人生なんてあっけないもので必死に
悩みトンネル抜けながら生きていても
順番なんて関係ないもので人生の幕が閉じ
てしまうもの。
わたしたちの身体が消えてなくなってしま
う。しかし、身体は消えてしまっても
発した言葉は残った者たちの心に刻まれて
残ってゆく。
人と人はいろいろな別れがあって死の別れ
だけではない。

恋愛の別れ、遠くに行く別れ、夫婦が離婚する
別れ、仲良し友達との別れ、、、
世の中様さまざまな別れがあり二度と会えない
別れであっても言葉は残ってゆく。
相手の光が自分の中に刻まれているんだ。

残したくない言葉、心ならば捨ててしまえば
いい。でもきっと残したくない相手の心なんて
すぐに忘れてしまうだろう。
無意識に大切な感謝したい人々の言葉と心を忘
れずに私は覚えているんだろう、きっと。
私が年老いたときたくさんの人々から貰った
言葉を光を忘れてしまうのかもしれないけど
私の言葉をひとりでも忘れずにいてくれれば
それでいい。


本作は先日鑑賞した”静かな雨”の中川龍太郎
監督。静かな水の流れや街の風景描写が
たまらなく綺麗だ。
台詞やストーリーからだけじゃなく風景から
も感じとれるものがある。
光石研、渡辺大知味がありとても良かった。
からあげ

からあげ