作品賞を含むアカデミー賞4部門受賞、何より作品賞については非英語作品の初受賞という快挙を成し遂げた本作。
アカデミー賞最多4部門受賞の名に恥じない素晴らしい作品。「半地下」と呼ばれる韓国の貧困層をテーマとした作品でアカデミー賞作品賞を受賞するような作品となると、社会問題をテーマにした重い話かと思っていたら、なんとまあブラック・コメディー。だが、スリリングで笑えるだけでない、鑑賞後に心に残るものがある。
心に残るもの、それは――――ソン・ガンホの顔・・・いや、ネタではなく、今作の見所の一つと言って良いくらいソン・ガンホの表情の演技が素晴らしかった。物語の結末までの彼の表情を思い返しながら、「あの時（あの場面）、彼はどんな気持ちでいたのだろうか」と考えると感慨深く何とも言えない気持ちになる。
